みなさん、こんにちは。クラウドファンディングを応援する『あずぷれす』です。
クラウドファンディング市場の拡大は、国の経済政策の一つでもあり、国策に従って多くの自治体でもクラウドファンディング支援を取り入れています。
また、財源不足に悩む地方自治体が『ガバメントクラウドファンディング』と呼ばれる手法で、自治体施策を遂行するための財源の一つとしています。
今回は、クラウドファンディングが盛んな地方や、自治体が主催するプロジェクトを紹介していきます。
県内のプロジェクトサポートによる地域貢献 山形県
山形県で発行される『山形新聞』が主体となって、山形県内のクラウドファンディングを支援する『山形サポート』を展開しています。山形新聞と荘内銀行が運営主体となり、地域の銀行とクラウドファンディングサイト『Ready for』がサポート企業として、山形県内発のプロジェクトを資金調達や情報発信の面でサポートしていく取り組みです。
代表的なプロジェクトはやっぱり、山形市が主催となって行われた『巨大鍋を作ろう』
プロジェクトですね。
巨大鍋をつくろう 『三代目鍋太郎』製作プロジェクト
これは元々、山形の名産である里芋の『芋煮』を、超巨大鍋で作り、みんなで楽しもうという、地元主催のお祭りで使用する鍋の製作プロジェクトです。
どれくらいの大きさかといいますと、直径6メートル
人間もショベールカーも小さく見える大鍋です。ちなみに煮られる里芋の量は、なんと3トン、牛肉1.2トン。1989年から始まり、2018年には30回目を迎えました。
プロジェクトは2700万円の目標金額に対して、3034万円を集め成立。製作した『三代目鍋太郎』は、2018年9月18日に開催された第30回『日本一の芋煮会フェスティバル』にてお披露目されました。当日は大盛況すぎて、芋煮が食べられない人が続出したのだそうです。
ちなみに、実際の芋煮の味が気になる、山形の芋煮を食べてみたい、という方は、芋煮会フェスティバル公認の芋煮セットがあります。
鍋を準備するだけで作れますので、ご興味のある方は是非ご賞味下さい。
雪蔵熟成日本酒 『楽酒楽粋』
以前、このブログでも『お酒にまつわるプロジェクト』を2回にわたって紹介させていただきました。その際に、お酒にまつわるプロジェクトの数が、あまりに膨大だったため、厳選してこちらで紹介することにしたプロジェクトです。
お酒好き、日本酒好き、話好きの仲間が業種を超えて集まり、酒造りに勤しむという、なんだか『日本酒版 トキワ荘』のようなプロジェクトですね。
酒米の王様とも言われる『山田錦』の栽培や、今回紹介する『雪蔵熟成』日本酒を販売する、『農事組合法人 ドメーヌ楽酒楽粋(らくしゅらくすい)』が行っています。
雪中貯蔵といえば、野菜が有名です。
とある野菜農家が、豊作過ぎて値崩れを起こしかねないキャベツをやむを得ず雪中に保管しておいた所、なんと鮮度はそのままで甘みが増して、『雪中野菜』として高値で取引されるキャベツになったのが始まりだそうです。
こちらのアルコール類の場合、環境を一定にして長期保存をしておくと、新しい物より風味が増して、味の刺々しさも減るのだそうです。ただ、一定温度で貯蔵するのに保冷室を使用してしまうとコスト面で割高になってしまうのですが、自然の力を利用する『雪中貯蔵』によって、お求め安い価格を実現しています。
実際、昨年販売したものも『味が甘く、丸くなった』と好評なのだそうです。
今回のプロジェクトではリターンとして、お酒の他に麹、そしてお酒に関わるイベントの参加権などがあり、プロジェクトは目標金額を達成して成立しました。
こちらの雪蔵貯蔵酒は、現在、専用WEBサイトでの販売と、プロジェクトのリターンのみとなっております。
しかし、雪蔵に入れるためのお酒を醸造した蔵元『朝日川酒造』のお酒は楽天などで入手する事が可能です。

- ジャンル: 純米大吟醸酒
- ショップ: 山形の地酒処国井酒店
- 価格: 5,400円
ご興味のある方は、是非、ご賞味あれ
郷土の画家の美術館をリニューアルしたい 『羽黒 芸術の森』
みなさんは、画家『今井繁三郎(いまいしげざぶろう)』をご存知ですか?
明治の末に山形県に生まれ、戦中は従軍画家として諸国を巡り、戦後は山形県の美術振興に努めた洋画家です。
かつて自費で『今井繁三郎美術所蔵館』を設立し、晩年はアトリエを兼ねた美術館で創作活動に勤しみますが、2002年にこの世を去ります。
美術所所蔵館は、2014年に老朽化のため閉館しますが、改修もかねてリニューアルをしたい、というプロジェクトが2018年に行われました。
結果は、300万円の目標金額を達成し、無事プロジェクトは成立。美術館はレストランなどを併設して2018年6月より開館しました。
以上、『クラウドファンディングが活発な地方自治体』山形編をお送りしました。
山形県の特徴は、やはり新聞社が地域貢献を目的に、情報発信に力を注いでいる事ですね。今後も、こういったサポート体制が全国各地に広がっていく事を、楽しみにしています。