みなさん、こんにちは。あずぷれすです。
全国各地で、インターネットを通じて支援を募るクラウドファンディング。財政難や高齢化に悩む地方自治体でも、クラウドファンディングは積極活用されています。
地方自治体にフォーカスして、プロジェクトを紹介していきます、
今回は、以前の記事で紹介させていただいた『恋のしずく』の舞台となった広島県です。
カナエンサイ夢 中国新聞主催のクラウドファンディングサイト
前回、山形県を紹介させていただきましたが、こちらも山形と同様、地元の中国新聞社が主体となって、2018年2月からクラウドファンディングサイト『カナエンサイ夢』を運営しています。サイト名は『夢を夢で終わらせず、かなえなさい』という意味だそうです。
『カナエンサイ夢』は、大手クラウドファンディングサイト『READY FOR』の仕組みを利用しています。が、利用するにあたり以下のメリットがあります。
- 地元で61万部発行する中国新聞社が主催
- 約320万PVを誇る中国新聞WEB版や自社SNSで情報を拡散し、プロジェクトページへ誘導
- 中国新聞のネットワークを利用し、他社媒体である中日新聞『夢チューブ』、日本経済新聞『未来ショッピング』にもプロジェクトを掲載可能
と、新聞媒体が主催である利点をうまく生かして、プロジェクトの情報発信力の高さが特徴となっています。
スタートして一年に満たないCFサイトですので、成立数はまだ少ないです。が、このサイトだけでなく、たくさんのプロジェクトが広島県から生まれていますので、紹介いたします。
学生100人でレモン・ミカン農家の収穫を手伝いたい
様々なクラウドファンディングプロジェクトを紹介してきましたが、とても珍しい試みなのでご紹介させていただきます。
県立広島大学を中心に学生100名を動員して、広島県内の農家の収穫を手伝いたい、そのための旅費を調達したい、というプロジェクトです。
実は、広島県産のレモンは全国の6割を占めるのだそうです。ただ、柑橘類は斜面に広がる場合が多いため、収穫には非常に人手が掛かります。また、今回支援するレモン産地の大崎上島は名前の通り離島のため、なかなか人手の確保が難しいのだそうです。
そこで、県立広島大が中心となって、連携する高校など共に人手を100名どーんと動員しちゃいましょう、というプロジェクトです。
リターンは収穫されたレモン、ミカンの詰め合わせです。
ちなみに大崎上島は斜面が多く、年間降水量も降雪量も少ない温暖な瀬戸内海の気候に育まれ、アマゾンや楽天でも星4以上の好評価を得ている物が多いです。
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『この世界の片隅に』の原画展を開きたい
このブログでも度々取り上げている『この世界の片隅に』関連のプロジェクトです。
原作者であるこうの史代氏が、物語の舞台となった呉市の『呉市立美術館』に原作マンガの原画を寄託されました。
この原画は映画公開に合わせて全国に貸し出され、作品の素晴らしさを一過性のブームで終わらせたくない、との事で再度原画展を開くことになりました。
リターンは、原画展開催中は何度も入館できるパスポート、通称“すずさんパス”の交付だそうです。
ご興味のある方は是非。

この世界の片隅に コミック 全3巻完結セット (アクションコミックス)
- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2009/04/28
- メディア: コミック
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天然成分でお肌つるつる 天然温泉からつくる化粧水
続いてはこちらです。
広島県神石高原で湧き上がる鉱泉から作った化粧水をご紹介。
こちらの化粧水は、『美人の湯』『美肌の湯』といわれる温泉と同じ『低張性アルカリ性冷鉱泉』ですので、この化粧水を使うだけでお肌がつるつるになるという、毎日美肌効果のある温泉に浸かるのと同じ事が出来るんです。
しかもこの化粧水。製品化に至るまでに、様々な紆余曲折を経ています。
元々、神石高原の水源確保のために、平成6年にボーリング調査を行ったんだそうです。水源に適しているか水質調査をした所、まさかの温泉成分が含まれている事が判明しました。
『さわら温泉』と名付けて温泉施設を建設しようとしたのですが、諸般の事情により建設計画が頓挫。
民間企業の誘致を試みるも失敗。
今度は温泉活用を主導していた自治体が市町村合併により消滅。
そして最後は湧水量が減少していき、温泉は枯渇したかに思われました。
しかし、なんとか活用できないかと考える有志によって水源の保全が行われ、再び湧水量が復活し、化粧水として世に送り出されました。
プロジェクトは、『試作品が10本しかない!!』との担当者の悲痛な叫びが聞こえてきましたが、ロット生産用の300万円を無事資金調達しました。
以上、広島県発のクラウドファンディングプロジェクトの紹介でした。